リデンシルの効果と副作用!ミノキシジル、キャピキシルとは何が違うの?

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育毛剤特集「リデンシルの効果と副作用!ミノキシジル、キャピキシルとは何が違うの?」|イメージ画像

育毛剤の成分といえば、詳しくない人でも聞いたことがある「ミノキシジル」ですが、近年それを上回る効果の成分が続々と開発されてきてます。

 

リデンシルもその内の新しい成分で、今までになかった発想を元に開発された期待大のニューフェイスです。なんでも新しい細胞を生み出し、育毛効果はミノキシジルの2倍以上だとか。

 

そんなリデンシルの成分や毛髪への育毛作用、副作用も含めて、臨床試験データからその効果を解析していきたいと思います。

 

そもそもリデンシルって何?

まずは、リデンシルの基本をおさえておきましょう! 

 

◆リデンシルとは

育毛先進国といわれるヨーロッパのスイスにある「induchem(インジュケム)社」という原料メーカーが開発したリデンシルは、2013年にドイツで開催された世界最大級の化粧品原料展示会「in-cosmetics(インコスメティック)」で、銀賞を受賞したことから世界中に知られるようになりました。(※2016年にインデュケム社はフランスの化粧品原料会社であるソリアンス社と共に、親会社である世界最大の香料メーカー「ジボダン社」に統合されています。)

 

その後2014年にも銀賞を2年連続で受賞するなど、その成分の効果を裏付け、更に注目される存在になりました。

ちなみに、現在多数の育毛剤が導入している育毛効果高いと有名の「キャピキシル」という成分は、2011年のインコスメティックで銅賞だったので、銀賞のリデンシルがどれだけ期待されているかがわかりますね。


原料業界ではノーベル賞ともいわれる、権威ある賞のインコスメティックですが、リデンシルが高い評価を得た理由のひとつが、新しい細胞を生み出すという従来の育毛成分とは全く違うアプローチができるという点です。

リデンシルの主な成分
・EGCG2(没食子酸エピガロカテキングルコンド)
・DHQG(ジヒドロケルセチングルコシド)
・セイヨウアカマツ球果エキス
・チャ葉エキス
・ピロ亜硫酸ナトリウム
・塩化亜鉛
・グリシン

大きく分けると、EGCG2とDHQGが育毛に作用し、グリシンはケラチンなどのたんぱく質の主要構成物質であり、亜鉛は毛幹を強化する働きがあります。他の成分は血行を促進したり頭皮の環境を健やかにするなどのサポート的な成分といえます。

 

また、DHQGが毛包幹細胞に作用することにより毛母細胞を作り出します。

 

さらに毛包幹細胞を複製させることで、蓄積したダメージや加齢などによって劣化した細胞外マトリックスを新しく生み出すことができる、毛乳頭細胞を活性化させる作用もあるんです。

 

◆作用する仕組み

安定化ポリフェノールのEGCG2とDHQGですが、EGCG2は主に円形脱毛症の原因といわれるインターロイキン-8を抑制し、頭皮の炎症抑制効果もあります。

そしてDHQGにはバルジ領域の幹細胞を刺激して、毛乳頭内にある繊維芽細胞を活性化させる作用を持っているんです。

 

【バルジ領域って?】

バルジ領域が発見されたのは、2000~2001年と比較的最近のことです。


それまでは毛を作るのは毛根の細胞(毛乳頭や毛母細胞)が行っているとされていたのですが、バルジ領域が発見されてからは毛の生成には毛根よりも表皮よりの、真皮あたりにあるバルジ領域も深く関わっていることが判明したんです!

バルジ領域は「毛包幹細胞」と「色素幹細胞」が存在していて、2つの細胞が毛根に「発毛指令」を出しているというイメージですね。

毛包幹細胞
毛の元になる細胞を、細胞分裂によって増殖します。毛乳頭から細胞が毛母細胞に運ばれることで毛が生成されます。

 

色素幹細胞
文字通り、毛の色素に関わる細胞です。色素幹細胞が働くことによってメラノサイトを生成し、髪が黒くなるんです。この色素細胞を増やすことができれば、ツヤUPや白髪の改善に繋がります。

ひげや体毛などのムダ毛を脱毛する際に、バルジ領域をターゲットにレーザーを当てることで脱毛する最新の脱毛方法が人気で、医療脱毛でその方法を使って永久脱毛することも可能です。バルジ領域がいかに毛の成長に関わっているかが窺えますね。


リデンシルを長期的に使用することで、細胞活性化・細胞の増殖作用でヘアサイクルを正常な状態に導き、休止期・脱毛期の短縮が見込めて育毛効果が期待できるというわけなんです!

リデンシルって実際に効果はあるの?

重要なのはやっぱり効果があるかどうか、ですよね。
リデンシルの臨床試験データから、どれくらい効果があったのか見てみましょう。 

 

◆実験データ

リデンシル3%を3ヵ月間使用した、26人の被験者の場合のデータです。

 

<成長期の毛髪割合の変化>

成長期の毛髪割合の変
成長期の毛髪割合の変化

 

グレーのグラフのプラセボ(偽薬)ではほぼ変化がみられませんが、リデンシル3%を使用してから3ヵ月後には、成長期の毛髪の割合が9%増えています。

 

<休止期の毛髪割合の変化>

休止期の毛髪割合の変化
休止期の毛髪割合の変化

プラセボ(偽薬)では変化がみられず、リデンシル3%を使用してから3ヵ月後には休止期の毛髪の割合が17%減少しています。

 

<成長期・休止期の割合と各時期の髪の密度変化>

成長期・休止期の割合
成長期・休止期の割合と各時期の髪の密度変化

リデンシル3%を使用してから3ヵ月後の成長期の毛髪は、休止期に比べて2倍以上に増えています。

 

リデンシルを使うことで成長期の毛髪の割合を大幅に引き上げて、髪の密度が平均して8%も増加したことがわかりますね!

 

そしてリデンシルの知名度が格段に高まったのは、「ミノキシジルの2倍の育毛効果がある」という謳い文句の影響ではないでしょうか?

 

実際にミノキシジルと比較した臨床データがあります。

 

<ミノキシジルとリデンシルの毛包育成能力>

ミノキシジルとリデンシルの毛包育成能力
ミノキシジルとリデンシルの毛包育成能力

被験者のうち、男性4人の脱毛症患者の毛髪を培養保存し、7日後・10日後の毛髪の育成状況を初日と比較したものがこちらです。


リデンシルがプラセボと比較して214%も毛髪の育成を促進させて、その促進効果はミノキシジルの約2倍以上もの効果があったことを示していますね。

 

この臨床データ結果が広まり、リデンシルが広く知られることになったわけです。

 

そして極めつけはこちらです。

こちらは被験者のうちAGAの症状がある3人の男性患者に3か月間リデンシルを使用した結果になります。 

3か月間リデンシルを使用した結果

成長期の髪の割合が増加して、毛髪の密度が上がっています。臨床的な改善が確認されたという結果になりました。

 

臨床試験の対象者がたった3人ということが心もとないですが、目に見えて改善したことがわかりますよね。 

リデンシルを3か月間使用することで得られた効果
①成長期の髪の割合が9%上がった
②休止期の髪の割合が17%減った
③ミノキシジルの2倍の育毛効果があった
④被験者(3人)の85%に改善があった

上記の結果からわかるリデンシルの効果をまとめると、新たな毛髪の誕生サイクルを促し、毛乳頭細胞を増殖させて成長期へと促す効果があるということです。 

リデンシルで期待できる効果
・バルジ領域内の毛包幹細胞の活性化
・インターロイキン-8(円形脱毛症などの原因)の抑制作用
・線維芽細胞の活性化
・抗炎症作用
・血行促進
・保湿作用

複数の成分で構成されているリデンシルだからこそ、色んな作用が期待できるんですね。リデンシルひとつで、育毛剤に期待される効果がほとんど揃っているのも特徴なんです。 

リデンシルのデメリット!?

脱毛の症状や育毛効果に対して万能に思えるリデンシルも、実はこんなデメリットがあります。それはAGAの主な原因である「5α-リダクターゼの抑制作用はない」ということ。

 

◆AGAの原因って?

男性ホルモンの一種「テストステロン」は誰でも分泌されている男性らしい体作りのために必要なものです。一部が毛乳頭細胞内に取り込まれると、「5α-リダクターゼⅡ型」という変換酵素の作用で「 DHT(ジヒドロテストステロン)」 に変換されます。

 

このDHTが毛乳頭細胞内のレセプター(受容体)に結びつき、毛が抜けるようにシグナルが出されて毛周期が退行期へと導かれてしまうことでAGAの脱毛原因となります。

 

ということで、AGAに悩んでいる人がリデンシルだけを使うことでAGAが完治するとはいえません。正しいヘアサイクルの邪魔にもなる5α-リダクターゼの抑制作用があるフィナステリドなどの治療薬と併用する必要があるということですね。

 

またフィナステリド単薬での治療は脱毛を抑える効果しかないので、育毛作用があるリデンシルとの併用はまさにお互いの不足部分を補える、相性ピッタリの成分なんです! 

リデンシルの副作用って?

リデンシルは高い効果が期待できることはわかりましたが、効果が高い=副作用のリスクも高め、というのが医薬品業界では常ですが、リデンシルの副作用はどのような症状が心配されるのでしょうか? 

成分組織からみる安全性

 

チャ葉エキス由来の安定化ポリフェノール「EGCG」や、セイヨウアカマツ球果エキス由来の「DHQG」は天然由来の成分です。

また他の成分に関しても安全性が極めて高く、重篤なトラブルを起こす副作用の心配はないといえます。


特にDHQGは特許を取得済みの成分で、リデンシル自体が「医薬部外品」として育毛剤に配合できる成分に含まれ、効果がある程度認められているので信頼性もありますね!

 

ミノキシジルのように、めまいや頭痛、低血圧などの症状の心配はありませんが、効果的な育毛成分にたまにみられる「初期脱毛」を起こす可能性はあります。  

考えられる副作用:初期脱毛

毛髪は「成長期・退行期・休止期」のサイクルを繰り返しています。成長期に髪が伸び、成長が止まると数週間の「退行期」を経て、数か月の「休止期」に移行します。


髪が伸びるのは成長期なので、いかに「休止期」の髪を「成長期」に早く移行させるかが育毛において大切なポイントといえます。休止期から成長期に移行するときに髪は生え変わる=「抜ける」ということです。

リデンシルを使用した影響で、休止期の髪がそれまで以上に早く成長期に移行することで、「初期脱毛が起こる(一時的に抜け毛が起こる)」可能性があるんです。

医薬品のミノキシジル、プロペシアにも初期脱毛が起こりやすいように、初期脱毛は育毛効果がある証拠だとも取れますね。

 

そしてリデンシルは、今現在若い女性にとても人気のある成分なんです。使い道は育毛効果なのは同じですが、まつ毛を太く、長くすることを狙って「まつ毛美容液」にも用いられるんです。

 

目のかなり際の部分に用いられるので、安全性がとても高いことがわかりますね!もちろん、リデンシルは脱毛に悩む女性でも使用可能なんです! 

ミノキシジル、キャピキシル、ピディオキシジルとはどう違う?

リデンシルには高い育毛作用が期待できることがわかりましたが、現在育毛剤に配合されている有名な成分「ミノキシジル」、「キャピキシル」、「ピディオキシジル」との明確な違いは何なんでしょうか?  

それぞれの成分の特徴

◆ミノキシジル

血管拡張作用があることで、現在でも高血圧の患者に処方される成分です。外用薬・内服薬があり、体内外から血行促進による育毛効果が期待でき、成長因子の作用を増強させる効果や産生促進作用があるとされています。

 

3~4ヵ月以上使用を続ける必要があり、即効性はありません。

 

プロペシアやザガーロと併用することができて、めまい・頭痛・低血圧などの副作用が報告されています。 

 

◆キャピキシル

「アセチルテトラペプチド-3」、「レッドクローバーエキス(アカツメクサ花エキス)」の天然由来+複数のアミノ酸を主成分とした、毛包を大きく強くする効果が期待できるスカルプ成分です。

 

ミノキシジルの3倍もの効果があるという実験データから、一躍有名になりました。しかしそのデータは、育毛効果そのものというよりも「毛包の成長度がミノキシジルよりアセチルテトラペプチド-3の方が3倍だった」という実験結果でした。毛包の成長が認められたとのことですが、医学的に発毛効果が認められているわけではありません。

 

レッドクローバーエキスに含まれるビオカニンAは、Ⅰ型とⅡ型両方の5αリダクターゼを阻害するので、AGAに対してより高い効果が期待できます。天然成分とアミノ酸で構成されているので、副作用のリスクはほぼ無いといえます。 

 

◆ピディオキシジル

その分子構造がミノキシジルと似ていて、浸透力が高いことで別名「ミノキシジル誘導体」と呼ばれています。

 

ミノキシジルと似た構造ですが、ミノキシジルの問題点(副作用)を改良するためミノキシジルの分子配列の一部を別の分子に置き換えたものです。医薬品ではないためミノキシジルより育毛効果が劣りますが、体には優しくできています。

 

どの成分もメリット、デメリットがありますが、リデンシルとの明確な違いはやはり「新しい細胞を生み出す」という点です。 

他の成分との違い

ミノキシジル、キャピキシル、ピディオキシジルは、元々存在している成長因子の作用を促したり、毛包などの細胞分裂を促進させ、血行を良くすることで髪に必要な栄養成分を際立たせることで発毛効果が得られるというものです。

 

リデンシルはバルジ領域に作用して「ヘアサイクルを元に戻す」ことで脱毛を防ぎ、毛包幹細胞に作用することにより毛母細胞を作り出し毛髪の成長を促すので、従来の成分とは違うアプローチができることから、今までいろんな治療を試してみてもイマイチだった方にも効果が期待できる成分なんです。 

リデンシルの効果的な使い方

前記した通り、リデンシルには AGA の直接な原因である5α-リダクターゼを抑制する効果はありません。

 

また、ミノキシジルのように成長因子に作用したり、キャピキシルのように毛包を太くする効果はないので、効果を補足できたり相乗効果が狙えるような治療薬と併せて使うことをおススメします。 

リデンシルが配合されている育毛剤
REDEN(リデン)
Deeper3D
バイタルウェーブスカルプローション

現在販売されている育毛剤で、製品中に含まれているリデンシルが臨床実験と同じ濃度3%で、なおかつ医薬部外品なのはREDENだけなんです。

 

リデンシルが配合されている医薬部外品の育毛剤がいいという人はREDENしかないので、かえってどの育毛剤にするべきか迷わずに済みますね! 

 

◆REDEN(リデン)
REDEN

 

 

◆Deeper 3D
Deeper3D

 

◆バイタルウェーブ
バイタルウェーブ

 

リデンシルの注意点

副作用の心配は少ないものの、やはりAGAの原因である5α-リダクターゼそのものを抑制する効果はないので、リデンシルで発毛を狙う人は他の成分や医薬品との併用が必要です。 

まとめ

【総評】

・従来と違う「バルジ領域」に作用する
・毛包幹細胞に作用することにより毛母細胞を作り出すことができる
・ヘアサイクルを正常に戻すことで育毛効果が見込める
・リデンシルは医薬部外品なので効果が認められている
・臨床試験でミノキシジルの2倍の育毛効果が実証されている
・AGAの原因5α-リダクターゼには抑制効果なし
・AGA治療目的ならフィナステリド等と併用する必要がある 

おすすめできる人

・インターロイキン-8の抑制効果があるので円形脱毛症の人に◎

・血行不良や栄養不足が原因の脱毛症にも

・今までと違ったアプローチで薄毛改善したい

・副作用の心配が少ない改善方法がいい

・肌に優しく女性にもおススメ

 

【おすすめな使い方】

・AGA治療が目的なら5α-リダクターゼを抑制する成分と併用する

AGA治療には若干の不安があるものの、新発想でまったく新しい方面からの育毛アプローチが可能のリデンシル。

 

これからも育毛剤などのヘアケア商品に配合される機会が増えていくであろう、優秀で体に優しいリデンシルは、多くの頭髪問題に悩める人におすすめできる成分です!

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